サービス導入事例

株式会社エクソル

売上:
100億円~1000億円未満
業種:
環境・エネルギー

人事

前期比4倍の採用計画。途方もないプロジェクトを成功に導くための推進力、そして求職者と真摯に向き合うその姿から多くのことを学んだ

管理本部 人事総務部 
  • 人事課 主査
    岩崎 祐子 氏
  • 主査
    堅田 知子 氏
  • BEFORE導入前の経営課題

    営業職・技術職を中心に半年間で中途採用約120名 、前期比4倍増の採用計画がもちあがる。求職者が少なく採用難易度の高い施工管理者をはじめ、いかに応募数・面接数を獲得し採用に繋げるか。そしてそれを短期間で達成するか。目標達成のための課題が噴出する一方で、社内リソースも知見も不足している状態だった。

  • AFTER導入による成果

    旧来の採用活動を根本から見直しての改善プロジェクトを展開し、結果半年間で目標となる120名の採用計画を達成。あわせて以前より課題であった離職率の高さも大きく改善、その割合を半減させることにも成功した。

大規模採用計画を前に抱える大きな不安と、大きな決意。その思いに、「HiPro Biz」 は応えてくれた

産業用および住宅用における太陽光発電設備の長期安定稼働に向けた機器・システムの設計・施工から検査・メンテナンスに至るまでを手掛ける株式会社エクソル(XSOL)。今後さらに需要増加が予想される太陽光発電システムのリーディングカンパニーとして、独自の製品や施工技術およびXSOLブランドの開発などに取り組んでいる。

同社は昨年、中期経営計画で3年後の売上を見越して、新規中途採用者数の目標を前期比4倍に設定した。決して低くないハードル。その背景には、太陽光発電を取り巻く環境の変化が大きく影響している、と同社人事課の岩崎氏は語る。

「この大規模な計画の背景には、昨今の電気料金高騰があります。以前は個人でも太陽光発電施設を設置し、発電した電気を国に買い取ってもらう投資目的での利用といった傾向でしたが、現在では電気料金を自らつくった電気で補う“自家消費”が主流になっています。
また法人でも、所有する土地に太陽光パネルを設置して、そこでつくられた電気を自分たちの事業に活用することで積極的なコスト削減が図られています」

多くの店舗や設備をもつ企業であるほど、高騰する電気料金をいかに安く抑えるかが喫緊の課題。太陽光発電への需要の高まりも容易に想像がつく。住宅用の太陽光発電においても、新築戸建て住宅の屋根に太陽光パネル設置を義務付ける条例制定を検討中の自治体が増えているそうだ。
高まる需要。太陽光発電事業における高い認知度と実績を築く同社にも新規注文が続々と寄せられる一方で、人手不足のため応えきれない状況にもあるという。

「だからこそ、需要に応えるための技術職を増員して、きちんと新規注文に対応できる体制をつくらねばなりません。併せて需要に応えるための営業職強化の要望もこれまで以上に高まり、今回の大規模な採用計画に至りました」

前期比4倍の採用計画に加え、技術職においては1級電気工事施工管理技士や第二種電気工事士などの資格保有が条件となり採用難易度自体も高い。
このミッションを実現するべく、新たに人事課の採用チームへ岩崎氏と堅田氏の2名が配属されたが、実はふたりとも採用業務は未経験。熾烈な獲得競争を前に、現状の運用体制に大きな課題と不安を抱えていた。
これまでと同じやり方では目標数を採用することが困難である中で、採用活動の仕組みを抜本的に改革する必要性を感じていた。とはいえ、その改革を実現するためには、現在の人事課メンバーだけではリソースもノウハウも不足している状態。一体、どうすれば…?

そんな時、取引先である金融機関からの紹介を受けて出会ったのが「HiPro Biz」 だった。
抜本的な取組みを実現するためには、自社とは異なる客観的視点や採用に関する豊富な知見が不可欠。しかしそれ以上に岩崎氏の上席である人事総務部長が求めていたのは、このプロジェクトをグイグイと前に進めてくれる力強さ、“推進力”だった。

これらの要望を伝え「HiPro Biz」 から提案されたプロ人材は、人事・組織コンサルティングのほか、社員のはたらき方や意識改革など多くのプロジェクトへ精力的に参画し豊富な経験を積み上げてきたU氏であった。
人事総務部長は同氏のプロジェクトにかける思いや力強さを直感、これが「HiPro Biz」 サービス利用の決め手となった。

採用活動に対する厳しくも、温かな姿勢。驚きの連続だった抜本的取組みの数々。その一つひとつが現在に受け継がれている

ミッション達成まで限られた日数しかない中、短期間で大規模な計画を達成するためには、多少強引でも周りを引っ張り前に進むための胆力も必要。プロジェクト参画前に感じていたU氏への期待感、頼もしさ。それは同氏参画後、さらに大きく膨らんでいく。

プロジェクトに参画したU氏からはさまざまな厳しい指摘を受けた。求人票の書き方ひとつ、エージェントとのやり取りひとつ、然るべき姿勢での対応が求められ、それを一つひとつ実践していった。
また、同氏は使い勝手が悪かった旧来の採用管理システムの取りやめを提案。現場環境に適したより運用しやすいシステムを吟味・選定し、新規導入を率先した。
その一方、求職者向けに自社理解を促すための資料作成も発案。外からは見えにくい社内の様子を具体的な数字でみせるなど工夫をこらし、そのたたき台もU氏が設計した。のちにその資料は冊子化、リクルーティングブックとして仕上げられ、いまや面接での自社紹介で欠かせない採用ツールとなっている。

さまざまな支援へ果敢に取り組み、壮大な採用計画へと臨むU氏。中でも特に印象に残っているのは、面接での姿勢や応対方法を通じて、採用活動への意識を抜本的に改善していったエピソードだ。
例えば今や当たり前に浸透しているWeb面接では、その場が滞ることなくスムーズに進行できるよう面接前のアイスブレイクできちんと音声が届くか設定確認を徹底、また面接官自身がメモを取る仕草を画面内で求職者に見せることで、きちんと相手の言葉に耳を傾けている姿勢をアピールするなど、細かな所作に至るまで指導が及んだ。

「指導いただくたび、今まで想定していた面接での姿とは異なり驚きの連続でした。いかに求職者にリラックスしてお話していただくか。いかにこちら側が真摯に向き合っていることをお伝えするか。そのための場づくりや心持ちの重要性をU氏から教わりました」

そう語る岩崎氏に、堅田氏もうなずく。

「私は面接トレーニング自体初めてだったのでU氏から手取り足取り教えていただきました。今では、教わったことを私自身が実践し、その姿を他のメンバーに見てもらうことで、面接での応対方法を身に着けてもらっています」

U氏から教わったことをきちんと身に着け、後に続くメンバーにもしっかりと伝えていく。
そんな積極的な課内共有によって、面接をはじめ採用活動全般のブラッシュアップがチーム全体で着実になされていった。

途方もない計画が達成された瞬間。プロ人材がのこしてくれたもの、それは形にも思いにもあらわれた

厳しくも、温かい。そんなスタンスでプロジェクトに臨むU氏によりあらゆる角度から採用活動支援が展開され 、そしてそれが遂に実を結ぶことになる。
約半年という短いスパンで中途採用120名という大目標を達成。その後も同様のペースでの目標を掲げ、現在鋭意採用活動中だ。

当初途方もない計画に思えたこのプロジェクトにおいて欠かせない存在であったU氏。目標達成後、U氏の支援は完了したが、その熱意あふれるスタンスは今もメンバーの刺激となり、受け継がれている。

U氏の指導を通じて、多くの気づきがあったという岩崎氏と堅田氏。求職者と真摯に向き合うことの重要性を現場で身をもって実感した。何よりもその採用数が、本プロジェクトにおける姿勢の重要性を物語っているが、実は以前と比べ離職率も半減していたことが判明。従業員一人ひとりの定着にも大きく寄与しているのである。

さらに、今回のプロジェクトで得られた成果は定量的なものに留まらない。
人事課内はもちろん、全社レベルで採用活動に対するマインドや姿勢に変化が起きつつある。
これまで人事課主導で進んでいた採用活動について、全社をあげ、“みんなで採用し、みんなで迎え入れていく“という意識が、少しずつではあるものの芽生え始めているという。
もちろん全社レベルでの意識変革は一朝一夕にあらず。道半ばであるいま、現場での課題は少なくないが、それでも人事課から積極的に発信を行い、「採用とは何か?」といったテーマでの説明会を全社に向けて構想中など、課一体となって能動的なはたらきかけがなされている。

「誰かのために役に立つ。そんなところにモチベーションを感じられる方と一緒に、エクソルの未来をつくっていきたいですね。そしてそういった視点で採用に臨んでいることを、もっと社内に理解してもらえるよう取り組んでいきたいと思います」

求職者への、会社への思いを語る岩崎氏。堅田氏も抱く思いは同じだ。

「採用活動を通じて、会社と従業員が同じ価値観を共有することの難しさを実感しています。でも、もっと“誰かのために動く”、そんな価値観に共感してくれる人たちがいるはず。そういった仲間を今後も増やしていきたいですね」


あらゆる産業において不可欠な要因であり、原動力であるエネルギー。
近年では経済面のみならず環境面などさまざまな観点から大きな関心と注目が寄せられているこの業界において、同社はリーディングカンパニーとして市場をけん引する立場にある。

だからこそ採用計画の規模だけに留まらず、持続可能な事業を展開するための、会社と従業員とのエンゲージメント構築も欠かせないのではないか。そんな観点でプロジェクトを振り返ってみると、U氏の取組み姿勢がいかに先々まで見据えてのものだったのかが見えてくる。

今回のプロジェクトを通じて培うことができた大きな成果と、大きな自信。
これらを胸に、エクソルはこれからもまだ見ぬ仲間を探し求め続けていく。

企業名
株式会社エクソル
設立
2001年1月
従業員
388名(2023年11月現在)
売上
260億円(2022年度)
事業内容
太陽光発電システム(住宅用、産業用)の設計、施工、販売
太陽光発電システムの運転管理、保守管理
太陽光発電関連製品の開発、製造、販売
太陽光発電事業ならびに太陽光発電所の売買

担当プロ人材より

太陽光発電という社会的意義も高いビジネスを展開されているエクソル様は、人材採用が急務でした。今までにない短期間、かつ電気施工管理など市場に少ない人材などを100名規模で採用するという人事のミッション達成をご支援させて頂きました。一見、非現実的に思えるこの人数を採用できたのは、役員の方自らのコミットメント、迅速な意思決定、そして何より人事メンバーの皆様の高い責任感があったからだと思います。時には採用に関する今までの考え方の転換や難しい取り組みをお願いすることもありましたが、その必要性を十分理解し、取り組んで頂けたことも成功の要因かと思います。

登録プロ人材 U氏(50代) 大手コンサルファームでのコンサルタント経験、ITベンチャー創業メンバーとしての参画、などを経て独立。戦略、マーケティング領域でのコンサルティング経験を活かし、経営目線と社員目線の両方から組織・人事コンサルティングに多数参画。

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