採用に取り入れるべきWebマーケティングの考え方|成功のポイントと導入の流れを紹介

人事

2020年02月27日(木)掲載

「以前より応募者が集まらなくなった」「ほしい人材からのエントリーが少ない」など、人事担当者と話していると、採用がうまくいかないという悩みをよく聞きます。少子化が進み、従来のメインターゲットだった若年層の人口が減っていることに加え、インターネット環境の激変によって、求職者の検討プロセスが変わったのが主たる理由でしょう。。既存の採用手法では、若年層にリーチできず、満足いく結果で採用活動ができないことが多いのが現状です。

そこで今回は、採用や人事がWebマーケティングを活用することについてお話していきます。

採用にもWebマーケティングの知見を導入する時代

スマートフォンの進化、Web検索機能の向上、検索エンジン型の求人サービスが台頭してくるなど、求人メディアに広告を出せば事足りた時代は終わり、採用情報に辿り着くルートの多様化に対応しなければなりません。今の若年層は、スマホやPCを使って求人を探します。このため、インターネットに対応した求人広告を打ち出していかなくてはならないのです。

POINT

・スマートフォンの進化、Web検索機能の向上により、採用の市場は変化している。
・採用にもWebマーケティングを活用していくことが求められている。

採用活動に使えるWebマーケティングの種類

ウイルスは今後の被害の拡大が予想できない

最も注目すべき変化は、検索エンジンを利用する求職者の増加です。検索エンジンにキーワードを入力し、求人情報を比較検討する層に対して、いかに求人情報を届けるかが重要なテーマとなっているのです。

自社のリクルートサイトの作成は必須

検索エンジン型の求人サービス で、自社の求人を見つけてもらうためには、自前の採用サイトを充実させることが必須条件となります。そして、逆に言うと、自社のリクルートサイト以外は必要ありません。このようなことをいわれると、不安になる方が多いのではないでしょうか。「求人広告(紙や紹介で出しているもの)を減らせば、ただでさえ足りないエントリーがさらに減ってしまう」「大規模な採用サイトを作る予算がない」などの懸念は理解しますが、事実は逆です。

ターゲットとなる層に向けた採用サイトを的確に作れれば、毎月一定数のエントリーを獲得することができる可能性が高いです 。当初は費用をかけずに作られたサイトで成功している例も少なくないのです。大事なのは、Webマーケティングです。平たくいえば、「ターゲットとなる求職者と検討行動がわかれば、自社サイトで充分集客できる」のです。

紹介サイトや求人サイトを利用する

他にも、紹介サイトや求人サイトに自社の情報を載せることも必要です。ある程度の知名度がある会社であれば、自社のリクルートサイトに直接集客できます。それは、指名で検索されるからです。応募者が「株式会社〇〇〇〇」と検索すれば、自社のリクルートサイトを見つけてもらうことができます。

しかし、知名度のない中小企業は、求人サイトを利用する他ないでしょう。求人情報が多く載っている媒体に登録し、自社の情報を掲載してもらうのです。求職者が利用するサイトであるため、多くの人間にリーチできます。

最終的には、自社のリクルートサイトに遷移させることが目的になります。このため、自社のリクルートサイトの作成は必須です。

POINT

・採用におけるWebマーケティングは大きく2種類あり、自社のリクルートサイトを作成することと求人サイトに載せることである。

オウンドメディアリクルーティングとは?その流れ

オウンドメディアマーケティングという言葉をご存じでしょうか。自社サイトとコンテンツを活用して、サービスを利用してくれるユーザーを増やす仕組み作りを指します。今回のテーマは採用ですので、オウンドメディアリクルーティングという言葉を使います。 オウンドメディアリクルーティングとは、自社サイトに求人情報や採用関連のコンテンツを掲載して、検索エンジンやSNSなどを活用しながら求職者にアプローチしていく手法です。その流れを解説していきます。

母集団を形成する

まずは全体の流れを紹介しましょう。「事業の価値、自社がほしい人材、求人の魅力など訴求するポイントの明確化」「これらを伝えるメッセージ、ターゲットとなる検索キーワード、コンテンツを決定」「SNSや広告など、集客プランを設計」「必要なページを制作」といったプロセスとなります。最も重要なのは、最初に実施する自社の強みの棚卸しと採用要件の具体化です。「何を伝えるか」が明確でなければ、どのような伝え方が最適であるかを判断できません。

キーワードを決定し、自社サイトに誘導する流れをつくる

実際にサイトを構築するとなった場合に軽視してしまいがちなのが、検索キーワードの設計です。無料で掲載される枠がある検索エンジン型の求人サービスにおいて、ターゲットとなる求職者が検索するキーワードで上位表示されるかどうかは、オウンドメディア戦略の生命線です。重要なワードを、サイトに掲載する文章に自然に埋め込むことができれば、より多くの求職者を自社サイトに誘導することができます。

このような話を聞くと、「検索エンジンで上位表示されるのは、お金をかけた大規模サイトばかりである」と思う方が多いようです。確かに、「転職」「アルバイト」などの言葉で表示されるのは、大手人材サービスの求人情報サイトです。ところが、実際には検索エンジンから小規模サイトを訪れる求職者は少なくないのです。では、彼らは、どのようなルートで採用サイトに辿り着くのでしょうか。

専門家の知見を頼り、ロングテールキーワードでの上位表示を狙う

検索エンジンの検索機能が向上したことで、ユーザーが入力するワードは多様化しています。わかりやすい例を挙げましょう。「営業 正社員 東京 年収 500万」「エンジニア 大阪 AI 開発」「居酒屋 バイト 渋谷」などという複数の言葉を入れると、これらの言葉が掲載された求人情報や記事ページが表示されます。実際に見ていただければ、小規模な採用サイトのページを見つけられるでしょう。検索エンジンの進化は、「自社制作の採用サイトにとって、チャンスが増えた」と考えればいいのです。

しかし、キーワードの設計やコンテンツ企画を、採用担当者自身が行うのは難しいとお思いになる方もいらっしゃると思います。その場合は、制作会社や検索エンジン対策(SEO)の専門家にアイデアを出してもらうといいでしょう。その際に重要なのは、「採用担当者自身がほしい人材や自社の訴求ポイントを明確に語れること」です。訴求ポイントが明確になれば、適したユーザーに採用サイトを見つけてもらえる可能性が高くなるでしょう。

POINT

・オウンドメディアリクルーティングとは、自社サイトに求人情報や採用関連のコンテンツを掲載して、検索エンジンやSNSなどを活用しながら求職者にアプローチしていく方法のことである。
・主に、コンテンツを決めて母集団を形成し、その後、キーワードを策定、専門家の知見を活かしながら、ロングテールで検索している求職者に自社をリーチさせる。

「ひとりあたり採用単価を下げられる」ってホント?

「求人広告を出すのと自社サイトでは、どっちの費用対効果がいいの?」という質問をいただくこともあります。こちらについては、「いいサイトを作れれば自社のサイトで採用単価を下げることができる」というのが答えです。

理想的な採用効率化のプロセスを辿ってみましょう。採用サイトのコンテンツや求人情報が検索エンジンに評価されると、特定のキーワードで上位表示されます。当初は、月間の検索数が少ないワードからの流入しかありませんが、ブログや社員のインタビューなどのコンテンツを増やすことによって、より利用数が多いワードで上位を獲得できるようになります。恒常的に上位をキープできれば、広告費をかけずに一定数の求職者がサイトを訪れます。広告をやめてもいい水準の来訪があれば、サイトにかかるコストはブログや記事を制作する工数あるいは外注費のみとなり、採用単価は ゼロに近づいていきます。

成功のポイントは、検索エンジン対策、スマートフォンで使いやすいページ構成とインターフェイス、そしてブログや記事を定期的に増やすことです。検索エンジンは、更新頻度が高いサイトを評価する傾向があります。ブログを毎月10本投稿すると、1年後には120ページのコンテンツがサイト内に存在することになります。「小さく生んで、状況を見ながら的確に育てる」といったアプローチでも、採用単価を下げられる可能性は小さくありません。

POINT

・検索エンジンに一度ページを上位表示させれば、定期的に応募者が来るため、長い目で見ると、かなりコストを抑えられる。
・成功のポイントは、検索エンジン対策、スマートフォンで使いやすいページ構成とインターフェイス、そしてブログや記事を定期的に増やすことで、定期的に手を加えることである。

オウンドメディアリクルーティングで押さえておきたいポイント

最後に、オウンドメディアリクルーティングで成功するための条件を紹介します。まずは「ページ修正や新しいコンテンツの増設にコストがかからない仕様にすること」です。ただでさえ、組織や事業方針の変更があった際に細かい修正が発生するのが採用サイトです。新しいブログ記事やコンテンツを配信する際に、デザイナーに発注するなどを行っていると、費用がかさみサイトパワーを上げることができなくなります。

管理画面から文言を修正することができ、ブログの投稿機能も構築しやすい「ワードプレス 」という仕組みを使って構築するか、採用サイト専門のシステムを活用すれば、Webのスキルがない担当者でも容易にコンテンツを増やすことができます。ゼロから作るより、既存のパッケージや仕組みをうまく使って構築するのが成功の第1歩です。

さらに押さえておきたいのは、「ブログや社員インタビューなどの記事を更新・増加させること」です。加えて、「SNSなどを活用して、広く更新情報を訴求すること」です。新たなコンテンツが、検索エンジンの評価とSNSのユーザーの興味喚起につながるという一石二鳥の効果を生み出せれば、コスト効率がいいサイト運営を実現することができるでしょう。

今回、お伝えしたのは、「広告費を削減せよ」ということではありません。目的はあくまでも「採用の成功」です。自社サイトを機能させて効率よく母集団形成をしつつ、特定のターゲットを獲得できるメディアや、安定的に効果がある広告を活用するといいと思います。自社の魅力を最大限に訴求するオウンドメディアリクルーティングのあり方について、ぜひ検討してみてください。

POINT

・自社サイトを機能させて効率よく母集団形成をしつつ、特定のターゲットを獲得できるメディアや、安定的に効果がある広告を活用することが、今、採用のWebマーケティングの正攻法である。

採用活動にWebマーケティングを活用したいなら

採用活動にWebマーケティングを活用する魅力は言わずもがなです。多くの企業がWebでの応募者の母集団形成を行っている中、Webマーケティングを取り入れないことで、他社に後れを取ってしまいます。それだけではなく、他社による囲い込みによって、自社への応募数が確保しにくくなってしまうでしょう。

Webマーケティングを取り入れるなら、Webマーケターのアサインが必須です。しかし、Webコンサルティング会社に依頼すると、その会社の決まった形でしかノウハウを提供してもらえず、自社の採用計画にきちんとリンクした結果を残せるかと言うと難しいところです。もちろん、Webコンサルティング会社が一概に悪いとは言いませんが、自社の採用計画というオリジナリティ要素が強いものだと、Webコンサルティング会社が提供しているような再現性の高いノウハウとは相性が悪いのです。

そこで、どうするのがおすすめかと言いますと、i-commonによる顧問紹介です。I-commonに在籍している顧問は、専門性が高く、「実働」までしっかり支援してくれることがポイントです。このため、Webマーケティングの高い専門性を自社に入れながらも、自社で広報活動をすることができます。まずはぜひご相談からお待ちしておりますので、お気軽にお問い合わせください。

ライターM.O氏

大手人材会社2社に在籍。メディア事業、Webサイト運営事業にて、編集・媒体企画・広告商品企画を担当。2014年に独立。採用サイトプロデュース、BtoC業界の人材紹介事業、ミドル・シニア領域のマッチングサービスを展開している。

関連コラム

ページTOPへ戻る