i-common

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サービス導入事例のご紹介

これまで幅広い業種の企業様に、多岐にわたるテーマでi-commonサービスをご活用いただいています。各社はどのような経営課題を抱え、i-commonサービスの導入によってどのような成果を得たのでしょうか。インタビューを通してレポートします。

BEFORE
導入前の経営課題

CO2排出量の管理基準となるスコープ3への対応に伴う基準の適正化、及びCO2排出減に向け、次に取るべき方策についてアドバイスを得たい

AFTER
導入による成果

自社の算定が適正という確証のもとで、検討を開始後、1年以内でのスコープ3への対応を実現

COMPANY DATA

  • 企業名
    株式会社熊谷組
  • 設立
    1938年1月
6日
  • 従業員
    2382名(2018年3月31日現在)
  • 事業内容
    1.建設工事の調査、測量、企画、設計、施工、監理、技術指導その他総合的エンジニアリング、 マネジメントおよびコンサルティングならびに請負
    2.建設用資材、建設用および運搬用機械、車輌、船舶その他これ等に附帯または関連する機械および器具の設計、製作、販売および賃貸ならびに関係工事の請負
    ほか

持続可能な未来を担う企業としての責任を

自分たちの算出法は、本当に正しいのか?

土木・建築の幅広い事業を展開する、日本を代表するゼネコンのひとつである株式会社熊谷組。映画にも描かれた「黒四・大町トンネル」はじめ、トンネル事業の実績が有名だが、国内はもちろん、台湾台北101ビルなど海外の高層建築物のプロジェクトなどでも実績を重ね、その活躍の場は世界中に広がっている。そんなグローバル化が進むつれ、大きく変わったものの一つが、環境に対する責任意識だという。
「1990年代以降、経済活動の中で排出される温室効果ガス(GHG)への関心が世界的に高まりました。当社でも国内の基準に基づき、工事の現場などから排出されるCO2の排出量の管理や削減に関する取り組みを行ってきましたが、世界的な企業などの取り組みを知るにつれ、今のままでは不十分と思うようになりました」そう語るのは、同社・品質環境推進部の西間木氏と木村氏。

日本の省エネ法では、CO2について、建設現場等の重機や設備から排出されるものをスコープ1、電気の使用など間接的に排出されたものはスコープ2に分類している。これまで、多くの企業がこれらスコープ1、スコープ2の排出量の管理に取り組んできたが、現在、さらなるCO2排出量削減の鍵として注目されているのが、購入した資材や、輸送や配送などの過程で排出されるスコープ3への対応だ。「当社でも、90年比で50%近いCO2排出量の削減を実現していますが、スコープ1、2の前減に限界を感じていました。さらなる成果を追求する上でも、スコープ3の管理が不可欠と結論づけました」

2018年1月、同社ではスコープ3に対応する準備を本格的にスタート。「全て手探りでしたが、まずは自社のスコープ3の排出量を算定するところから進めました。環境省、経済産業省のガイドラインなどに従いながら、ある程度の数字を割り出すことができましたが、その数字が本当に正しいのかどうか、判断する基準が私たちにはなかったんです」確かな裏付けとして、信頼できる専門家の意見が必要と感じた西間木氏は、i-commonの利用を決断。2018年8月、企業の温暖化対策に豊富な見識を持つS氏との面談が決定した。

専門家の助言で算出精度が向上

スコープ3への対応を決定した当初は、翌年以降の公表を予定していたという西間木氏。しかし、算定が順調に進んだことで、計画を前倒しするかどうかの判断を迫られることになったという。「当社では、毎年8月にコーポレートレポートを作成しているのですが、数字自体は出ていましたので、うまくすればその年のレポートに反映できると思いました。問題は、数字の正確さ。レポートの締切も迫る中、独自の解釈で算出した結果を本当に公表していいものか判断する必要がありました」面談当日、S氏に対し、次々と具体的な質問をぶつけた西間木氏は、すぐに手応えを感じたという。「さすが専門家というか、どんな質問をしても明確に、そして私たちにも分かりやすくお答えいただき、この方からアドバイスを頂きたいと感じました。私たちの算出した方法についても、詳しくお伝えしたところ、概ね問題ないといっていただき、本当に安心しました」また、支援の中ではS氏からも、算定に用いた係数や品目の扱い方などに関し、細かなアドバイスがあったという。「自分たちの知らない部分で具体的な指摘をいただき、精度がより高まりました。また、公表に際して、『この注釈を入れたほうがいい』といった細かいご指導をいただき、自信をもって公表することができる形になりました。今後のCO2削減策に関しても手詰まりを感じていましたが、今後の戦略につながる様々な提案をいただけたこともありがたかったですね」と、西間木氏は振り返る。

先の見えない時代の、頼れるパートナー

スコープ3への対応を果たしたものの、まだ先は長いと語る西間木氏。「2015年、持続可能な開発目標であるSDGsが承認され、環境問題に向き合う姿勢が、企業の価値を左右する時代が到来したと感じています。持続可能社会の実現に向けた取り組みについてCSR報告書として発表する企業も世界的に増加しています。これを受け、当社でも中長期経営方針の中に、環境、社会、ガバメントを配慮した「ESG」の視点を経営に盛り込むことを掲げていますが、今回のスコープ3への対応は、そんな今後につながる貴重なテストケースになったと思っています」

また、今回の経験から、別の教訓も得たという木村氏。「あらゆることがスピーディに変化する時代、企業として、将来どんな課題に向き合うことになるか、正確に予測することはできません。今回のように社内のリソースだけでは対応できない課題に向き合う状況は、今後も必ず生じるでしょう。そんなときに、自分たちで専門家を探すのは簡単ではありませんので、容易に各分野の専門家とつながることができるi-commonのようなサービスは、非常に有効だということがわかりました。今後もこのサービスを上手く活用しながら、様々な分野で外部のより良い知見を取り入れていきたいと考えています」