i-common

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サービス導入事例のご紹介

i-commonサービスを導入いただいた企業はこれまで1,500社を超えます。各社はどのような経営課題を抱え、i-commonサービスの導入によってどのような成果を得たのでしょうか。インタビューを通してレポートします。

BEFORE
導入前の経営課題

生産効率を上げるために装置の大型化が必須となり、技術的サポートを必要とした

AFTER
導入による成果

該当分野で豊富な経験を持つ顧問が、装置の企画・設計から技術指導までを実行し、生産効率が約2倍に向上

COMPANY DATA

  • 企業名
    株式会社テクニスコ
  • 設立
    1970年2月
  • 従業員
    321名(2017年7月現在・海外現地法人を含む)
  • 事業内容
    オプトエレクトロニクス・電子デバイス・ライフサイエンス市場向け精密加工部品の製造、販売

経験豊富な顧問の実働型サポートにより、工場での生産効率の向上を実現

めっき槽の大型化が喫緊の課題に

精密加工装置メーカーである株式会社ディスコのグループ企業として、1970年に設立された株式会社テクニスコ。切る・削る・磨く・メタライズ・接合の5つの加工技術からなる「クロスエッジ微細加工」という独自の技術を強みに、精密部品の開発・製造を行い、光通信、産業用レーザー、映像機器、バイオメディカルなどの幅広い市場に展開している。

「同じ工場内で多岐にわたる加工に対応できることが当社の強みです。一方で、もともとの専門分野である切断以外の加工技術においては、各専門のメーカーと比べて規模がまだ小さいのも現状です」と専務取締役の吉岡豊吉氏は話す。その一つが、今回の課題となった「めっき加工」だ。中でも、産業用レーザーに使用されるヒートシンク部品のめっき加工は、一般的なめっきより10倍以上厚い50~100ミクロンの金属膜を均一につける必要があり、高度な技術が求められる。

「これまで当社で使っていためっき槽はサイズが小さく、生産能力が低かったため受注拡大ができませんでした。 また、両面を一度に作業するとムラが出やすいため、片面をマスキングしながら表裏別々にめっきを施していて、かなりの手間やコストを要していました」と吉岡氏は説明する。装置の改善が喫緊の課題となったが、単純に槽を大きくすればよいというものではない。大型槽に合うめっき液の流れや電極の配置なども緻密に考える必要がある。

それまでも、工業組合の研修に社員を派遣するなどして技術の向上を図ってきたが、今回は、工場に装置を設置するという「実行」も含めたサポートが不可欠だと考えた。そこで目を向けたのがi-commonサービスだったという。「i-commonのコンサルタントからご提案された方が今回のテーマに合致する方でした。表面加工技術の知識や経験が非常に豊富で、現状をお話しすると『それはこういう課題ですね』と即座に理解して、具体的な解決策をご提案いただけたことが決め手になりました」

課題の目安がついていたことがプロジェクト成功の鍵

2016年9月より、装置大型化に向けたプロジェクトがスタート。広島県呉市の工場に顧問が月4〜6日のペースで足を運び、工場からもエンジニア1名が専属でつき、装置の設計から取り掛かった。並行して、めっき液の管理技術についても、顧問の指導を受けながらノウハウを習得していった。「それまではめっき液を定期的に全交換していましたが、槽が大きくなるとこの方法はとれません。液の状態を毎日分析してコントロールする必要があり、その方法を一から指導いただきました」と吉岡氏は振り返る。

顧問の設計に基づいて、外部のメーカーが装置を製作し、2017年3月に工場への取り付け工事が行われた。その後、幾度もの実験やデータ収集を経て生産体制が整い、顧問の参画から1年後の同年8月末でプロジェクトは無事に完了した。スタート時から課題が明確に絞られ、解決に必要な知見を顧問が豊富に有していたため、大きなトラブルや苦労もなくスムーズに進んだという。

めっき槽の大型化が実現したことで、生産能力が上がり、かつ両面同時めっき加工が可能になった。品質面でも高い顧客満足を得ている。加えて、めっき液のコントロールができるようになったことで、全交換の手間を省くことができ、その点でもコスト削減に結び付いた。「めっき液の管理技術は工場内のほかのめっき槽でも応用できます。また、今回の経験を活かしてそれらの槽の大型化にも取り組んでいく予定です」と吉岡氏は言う。

見過ごしていた改善点を把握できたことも収穫

装置の大型化で量産体制ができたことを受け、ヒートシンク部品のめっき加工の受注を大幅に増やす予定だ。これまでは規模やコストの問題からあえて受注を一定数に抑えていたが、その制約が取り払われた。「受注増に向けて、営業のメンバーに大号令をかけているところです」と吉岡氏は笑顔で明かす。

過去にも社内でさまざまな生産改善や品質改善に取り組んできた中で、今回はかつてないほど「成功した」という手応えと満足感があるという。「以前に他社の技術コンサルに入ってもらったこともあるのですが、メールや電話のやりとりが主体で、学問的な知識に基づくアドバイスにとどまっていました。しかし今回は、経験豊富な顧問が実際に現場に赴いてミッションの遂行に関わってくださった。だからこそ満足のいく結果が得られたのだと思います」と吉岡氏。 i-commonならではの「現場への支援」も含めたサポートのスタイルが、確かな成果につながった形だ。

吉岡氏がもう一つ成果だと感じているのは、工場内の環境や作業工程についても、顧問から専門的な視点で改善点を指摘してもらえたことだという。「装置のレイアウトや、めっき加工の前処理の仕方など、改善できるところはまだまだ多くあるとわかりました。どれも、自分たちだけでは気付けなかったポイントです。プロジェクトは完了しましたが、その過程で見いだせた新たな課題の解決に、引き続き取り組んでいきたいと考えています」