サービス導入事例

戸田建設株式会社

売上:
1000億円以上
業種:
建設・不動産

マーケティング

顧客の「真のニーズ」を理解し、的確に応えていく力がチームに備わった

価値創造推進室
エンジニアリングユニット マネージャー
価値創造推進室
エンジニアリングユニット 生産・物流チーム主管
  • 鈴木 誠一 氏
    長野 耕司 氏
  • BEFORE導入前の経営課題

    飲料工場の建設受注に向けた企画設計を進めるにあたり、製造の現場を熟知し、工場側の具体的なニーズや意見がわかるプロフェッショナルの支援を必要とした

  • AFTER導入による成果

    大手飲料メーカーで長く経験を積んだ専門家のサポートにより、訴求力の高い提案を行えるように。勉強会を通してチーム内にノウハウも共有された

発注者に響く提案をできるか、が受注の鍵に

2021年に創業140年を迎える戸田建設。「建築の名門」として、医療・福祉施設や教育施設をはじめ、都市・交通インフラ施設、防災・保全施設など、幅広い事業領域でものづくりを展開している。さらに近年は、従来の建設業の領域にこだわらず、顧客のニーズに対応したソリューションを広く提供することにも注力し、その中心的役割を担うのが、価値創造推進室の中に置かれたエンジニアリングユニットだ。「環境・情報」「技術・営業」「生産・物流」の各チームが、それぞれ専門とする用途の施設に関して、建物のコンセプト立案や企画設計など、営業活動の初期段階から提案に加わる。同ユニットを統括する鈴木氏は「お客さま企業の本来業務に立ち入りながら、お客さまが必要とされる機能を盛り込んだ建築を提案していくことが部署の役割です。そのため、お客さまの事業や、業務の具体的な内容を深く知ることが非常に重要になります」と説明する。

今回、同社が受注を目指したのは、大手食品メーカーの飲料工場の建設案件だ。このメーカーとは長年の取引があり、過去には飲料以外の工場の建設を担った実績もある。しかしながら、社内の知見だけで今回の受注を勝ちとることには難しさを感じていたと、生産・物流チーム主管の長野氏は明かす。「コンペで他社との差別化を図りアドバンテージを持つには、発注者であるお客さまに響くような、先方の期待を超えた提案を行うことが近年は求められています。過去の経験からのナレッジだけで、そうしたレベルに仕上げるには限界がありました」

提案内容に厚みを持たせるには、飲料製造の現場を熟知し、発注者側のニーズを理解する人の助けが必要だった。外部の知見を取り入れる方法を探る中でi-commonを知り、迷うことなくサービスの利用を決めたという。「最初のヒアリングの段階から、i-commonのコンサルタントが我々のニーズを事細かに聞き出した上で、そこにピタリと合致する専門家を提案してもらえたので、二つ返事でした」と鈴木氏。その人物が、大手飲料メーカー出身で、工場施設計画のノウハウを豊富に持つM氏だ。長野氏は「これまで多くの技術系の方々とお会いしてきたので、少しお話ししただけでMさんの経験値の高さや技術力の確かさがわかりました。初対面でも垣根をまったく感じさせないお人柄にも信頼を覚えました」と振り返る。

半年間の勉強会を経てチームにノウハウが蓄積

当初の予定では、M氏の参画直後から設計企画に取り掛かる流れだったが、まずはM氏を講師役に、生産・物流チームの若手メンバーの技術力向上を目的とする勉強会を月2回実施することになった。半年にわたったこの勉強会では、飲料工場の計画におけるノウハウについて、M氏が発注者の視点から詳しくレクチャー。参加メンバーの知識欲は極めて高く、活発なやりとりを通して学びを深めていった。「ありきたりなものではない、現場の実態に即した非常に価値あるノウハウを学べる機会であることをチームの全員がわかっていたので、集中力の高さが違いました。若手メンバーにとって、今後も役立つ引き出しを増やすことにつながったと思います」と鈴木氏は言う。

2019年に入り、発注者から正式に工場の要求仕様書が出され、いよいよ受注に向けたプロジェクトが社内で始動。現在、工場の具体的な企画設計を進めている段階だ。今回の要求仕様書には、工場見学用の施設が含まれている。M氏は前職での経験から、見学者が興味を持ちやすい箇所や、工場側が見せたい箇所などを具体的にアドバイス。それらも盛り込みながら、発注者のニーズに応え、さらに期待を超えるべく、提案の骨子を固めてきた。

プロジェクトの始動までに半年の助走期間があったことも、現在のスムーズな進捗を後押ししているという。「この期間に、Mさんは建設会社の基本的なアプローチについても理解を深めてくださったと思います。それを踏まえた上で、発注者側の視点から、どのような内容を提案書に盛り込めば訴求力が高まるかを的確にアドバイスいただけるので、非常にありがたい」と長野氏。半年間を通してM氏の豊富なノウハウが若手メンバーに共有されたことで、入札に向けた資料作成が佳境に入る今、プロジェクトは若手メンバーの主導で進められている。

専門家自身の実績や経験値だからこそ信頼できる

今後、入札を経て受注が決まれば、具体的な設計業務についてもM氏とタッグを組んで進めて行くことを予定している。チームメンバーに蓄積されたスキルやノウハウは、ほかの案件においても活きる財産と言える。それに加えて、i-commonを利用したことで、「外部の力を借りる」という選択肢がぐっと身近なものになったことも、今後につながる大きな手応えだと両氏は語る。この先、ほかの業種の案件においても、その分野の知見を持つプロの助けを借り、より質の高い提案に結び付けたい考えだ。それを通してチームにナレッジベースを築き、パフォーマンスの向上を図ることを目標に掲げる。

i-commonサービスの利点の一つとして、鈴木氏と長野氏は、専門家個人の経験や実績を知った上で依頼できる点を挙げる。「例えばコンサル会社で『飲料系のコンサルティングの実績がある』とPRされていても、実際にその案件に関わった人が当社を担当してくれるとは限りません。また、複数あるコンサル会社のどこが、我々の今の課題に最適な支援を提供してくれるのか、事前に比較検討することは困難です。その点で、i-commonは、専門家ご自身の経験値が具体的にわかるので、どのような支援をいただけるのかを事前にイメージしやすく、それも安心感につながりました」と鈴木氏は振り返る。

エンジニアリングユニットのパフォーマンスが向上するに伴い、社内における同ユニットの存在価値も着実に高まってきているという。社会の変化のスピードが増すなかで、従来の仕事の進め方とは異なる案件や、顧客からのまったく新たなニーズが出てくる可能性は高い。そうした前例のないケースにおいても、外部専門家の力を活用しながら、エンジニアリングユニットがさらなる重要な役割を果たしていくことになりそうだ。

企業名
戸田建設株式会社
設立
1936年7月(創業1881年)
従業員
4,016名(2018年3月)
売上
4.290億円(連結)(2018年3月)
事業内容
建築・土木事業、地域開発・都市開発事業、不動産事業ほか

担当顧問より

非常に長い実績と豊富な経験をお持ちの企業様で、従業員の皆様の技術力も目を見張るものがあります。その中でも、私の専門としております飲料工場や食品工場の建設も多数、手がけてこられてきており、申し分のない技術力をお持ちであると感じております。建築面から考察してのHACCPや防虫防鼠についてもとても深い知識をお持ちです。特に長野様は建設会社にご勤務の傍ら、バイオ関連の技術にたいへん奥深い知識と知見をお持ちで、食品&飲料会社のサニタリーゾーン建築の設計には欠かせない方だと思います。むしろ、この方面の建築仕様については私の方がたくさん学ばせていただいたという実感をもっております。

登録顧問 M氏(50代) 大学で食品工学を研究後、大手飲料メーカーに入社。商品開発や品質保証業務などを経て、複数の工場リニューアルプロジェクトに携わる。2014年に自身の飲料コンサル会社を設立・起業。経験を活かし、商品開発・マーケティングから工場建設、営業支援、製造機械の技術指導まで幅広い支援を行っている。