i-common

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サービス導入事例のご紹介

これまで幅広い業種の企業様に、多岐にわたるテーマでi-commonサービスをご活用いただいています。各社はどのような経営課題を抱え、i-commonサービスの導入によってどのような成果を得たのでしょうか。インタビューを通してレポートします。

  • トレンドマイクロ株式会社 人事総務部 ビジネスパートナーグループ エキスパート
    小木曾光倫氏
  • スターツリー株式会社 代表取締役
    山田隆史氏
BEFORE
導入前の経営課題

ピープルアナリティクスを自社で実施しようとしたが、データサイエンティストが社内にいなかったため、外部の分析力を必要としていた

AFTER
導入による成果

ハイパフォーマー人材モデル構築と本部長クラスのサクセッションプランを作成。人材登用でも客観的データの活用が始まる

COMPANY DATA

  • 企業名
    トレンドマイクロ株式会社
  • 設立
    1989年10月24日
  • 従業員
    5,970名(2017年12月31日付)
  • 事業内容
    コンピュータ及びインターネット用セキュリティ関連製品・サービスの開発・販売
  • トレンドマイクロ株式会社 人事総務部 ビジネスパートナーグループ
    エキスパート 小木曾光倫 氏

    1997年入社。プリセールス、ポストセールスのエンジニアを歴任し、テクニカルサポートではコンシューマサポートとして大手電機メーカーを担当したのち、法人向け有償サポートをほぼすべてのセグメントで担う。並行して部門内での育成と組織能力開発にも注力していたため、その成果を全社的に実施すべく2016年より現職。

  • i-common登録専門家/スターツリー株式会社
    代表取締役 山田隆史 氏

    新卒時よりSEとしてWebアプリ開発に携わる。2013年慶應義塾大学大学院に入学し、統計専門のゼミにてデータ解析等を学ぶ。金融データ・マーケティング分析も経験したのち、分析対象の面白さ、社会や生き方への影響度の高さを自覚しHR分析やピープルアナリティクスに特化することを決意。2015年スターツリー株式会社を創業。i-commonにも専門家として登録しこれまで20社以上の企業にて分析を実施。

明確な目的に対して専門家を活用し、わずか4か月間で分析完了

人材情報とスキル可視化の次のステップに、外部のデータサイエンティストの力が必要だった

セキュリティ分野において世界的トップクラスのシェアを持つセキュリティサービスベンダのトレンドマイクロ株式会社。ネット上の最初の脅威動向を予測し対応するためのソリューションを提供するナレッジワーカーの集団といえる。社員には製品だけでなく、IT環境全体のサポートができる知識やスキルが求められるため、BIツールを用いた人材情報の可視化と3年前から各自のITスキルを可視化できるツールを導入し、継続的なスキルアップのサポートに取組んできた。

社員のスキルデータや上司からの推薦などを収集しても、人材配置や組織力強化において主観が中心となる現状から客観データを使い、潜在的な可能性を見つける解決策として、HR Tech領域の中でピープルアナリティクス(以下PA)を導入し、これまでの主観とスキルからだけでなく、人事戦略における「正しい意思決定」を行うスピードを加速するためにi-commonの提案を受けたという。

2018年7月から10月までの期間で、ビッグデータとAIを組み合わせ、PA導入に取組まれた経緯と現在の活用状況について、発注元と専門家双方の立場から両氏に語ってもらった。

小木曾光倫氏(以下、敬称略)
PA導入にあたり、セミナーや勉強会で発表されている事例は聞いてはいました。人事部内では膨大なデータがある中で、そこから何かやってみた方がいいということになり、充分に吟味するよりもまずやってみようと。社内でデータサイエンティストの育成、もしくは採用に時間と費用をかけるよりも、外部の力を借りて短期間でトライ&エラーを繰り返す方があっているよね、と。

山田隆史氏(以下、敬称略)
当初から仮説やストーリーをたてて、次世代の潜在的タレント、リーダー育成の選択や候補者のサクセッションプラン作成を行いたいと目的がはっきりされていましたね。初回のミーティング時から集められたサンプルやデータを頂いて、データが充分なのか不充分なのかの分析を依頼されました。
最初は1か月かけて、データを俯瞰してみて、目的にあったデータなのか、サンプルが足りているのか等、データを見ていく中で取捨選択し、いろいろな角度から分析をしていきました。

小木曾
仮説として立てたものが2つありました。1つはハイパフォーマー・次世代リーダーの選抜という面で、ラインマネージャーとして活躍している人材をモデルとし、それに近しい人材も分析してもらったというもの。もう1つは部門長が「この人はタレントだね」というリストがあるので、それ元に探し出すという2つの分析をお願いしました。

山田
2か月目以降は、適性検査、コンピテンシー、パーソナリティーを加味したデータを分析していき、AI要素も追加して行いました。抽出データのサンプル数の問題が出てきたので、部門部署やグレードなどでもっと細かく分けていき、サンプルが少なくなった組織をどう分析するかというところは、あらためて小木曾さんと相談させていただきました。

データドリブンのカルチャー熟成へのトライは、コンペティションでも評価を得る

山田
そういった軌道修正もありましたが、やはりサンプル数が足りないと手法を変える必要もあったのですが、すでに多様なツールを活用し自社で分析を一度されていることもあり、(逆に感銘を受けたというか、リテラシーがそもそも高い企業様なので)こちらの要望も伝えやすかったです。

小木曾
月に1回の定例の中で提案をいただいて、その都度データを確認し続けていたのですが、最初のうちは出てくるものに対して、こういう見方があるんだねというのがわかると、今度は逆に違った角度で見たくなるもので、これもできるかな、あれもできるかなと(笑)。申し訳なかったのですが、期間内でできる限りの対応をしていただいたので、その面でも満足しています。

山田
最終的に、統計モデル・機械学習手法を活用し、リーダーやハイパフォーマーの傾向を明らかにし、職種やグレードごとに適性(マネジメント・パフォーマンス力への期待値)がある方を抽出しました。

小木曾
10月に最終版として上がってきた分析結果は、主観の部分である程度思っていたところと大きなズレはなかったですね。ただ客観的なものを見せてもらうことで、あらためてロジックが腹に落ちたという感じです。その結果をもとに、ハイパフォーマー人材モデルとサクセッションプランへのアクションとして、今年の6月から次期リーダートレーニング、選抜のマネージャー研修といったものですが、そこに推薦枠と機械学習枠をミックスして受講してもらう予定です。

トレンドマイクロ社は一連の取り組みを一般社団法人ピープルアナリティクス&HRテクノロジー協会が主催するDigital HR Competition 2018にエントリーした結果、5件だけが進出したピープルアナリティクス部門のファイナルに選出されている。そのプレゼンテーマは「データドリブンカルチャー熟成へのチャレンジ」であった。その成果の振り返りとi-commonへの両氏の感想についても語ってもらった。

小木曾
潜在的なタレントリストは出ていたので、タレントマネジメントという面では主観が中心で行っていたものを、今後はデータを軸として、主観よりも確率が高い、今後可能性がある人材をリーダーとして育てていくことにシフトしていけるのが良かったかと思います。また、人事担当として月に1度経営陣に話す機会があるので、機械学習のアプローチで、タレント分析の結果を共有しています。

山田
コンペティションには私も参加しておりました。内部で取り組まれている企業は増えていますが、PAの実績が世の中になかなか出てこない中で、すごく貴重なプレゼンでした。従業員、企業、社会にとっていい事例を普及していくためには、お互い高めあっていくことが必要なので、その一端を担えたのが嬉しかったですね。

小木曾
企業内の共有という意味では、まだ充分なインプットはできていませんが、弊社はいまヒューマンキャピタルマネージメントのツールの置き換えを実施していることもあり、いろいろ新しいことができるようになる、それまでの移行期間がもったいないから、やれる範囲で取り組みたいと考え、i-commonのサービスを導入しました。「こういったPAのアプローチを始めています」ということは、3月に台湾で新ツール導入をするためのデザインワークがあるので、そこで話をする予定です。

i-commonは、両者にとって「使いこなす」もの

小木曾
今回のi-common導入では、一緒にやっていくというカタチでしたので、互いの認識がずれればすぐに修復できる。そんな距離の近さが非常にやりやすかったですね。山田さんのように若く優秀な方をご提案いただけたので、安心してお任せできました。また何か足りないなと思えば、都度相談できそうなので、リカバリーできるサービス内容かなと思います。
今後は、次世代タレントに機会を与えて、本当のタレントになっていくのかをやろうとしています。タレントにも種類がありますが、今回は次期マネージャーというのがあるため、そこに対しては今年の取り組みでカバーできるかと思っています。

山田
データを収集するための仕組みを作る。集めたデータをモニタリングし分析する。分析を元に仮説を立て、分析モデルを構築するという一般的な流れの中で、データが少なかったり、不備が多かったりすると分析もできません。トレンドマイクロ様はそういったことがなく、小木曾さんがすごく目的の整理をされていて、オーダーが明確であったのでやりやすかったですね。
また企業としてのスピード感があるので、分析結果から、実際にアクションやトライをもう起こされているのが、すごいなと。分析の結果を解釈し、判断し、施策に落とし込む作業は、まだまだAIでは困難なところがあり、アクションプランの実行ができる人の関与が不可欠です。

小木曾
最初にご依頼させていただいた段階で、たくさんのことはできることはわかっていたのですが、数多くやってもそれを使えないと意味がないので、期間を切ってやらせてもらいました。その意味では最初のゴール設定した内容はほぼ達成できた。ただ足りない部分というのもわかっているので、今回出した結果がうまくいくかどうかを見たら、次に行けるか判断できると思います。

山田
登録者側のメリットとしては、当社も5名でやっている中で営業する時間がなく、リーチできないクライアント様もいるので、ある意味では営業を雇うかという部分がなくなるので、仕事にフォーカスできるというか。i-commonには、顧問にふさわしい経歴の方もいれば、専門スキルが高い優秀な若い方も大勢いるので、私も追求し続けないといけないと思っています。