サービス導入事例

大日本住友製薬株式会社

売上:
1000億円以上
業種:
医療・医薬品

新規事業

「データ×新規事業開発」のスペシャリストを迎え、全社を挙げてのデジタルトランスフォーメーションが一気に加速

シニアデジタルオフィサー
  • 横田 京一 氏
  • BEFORE導入前の経営課題

    デジタルトランスフォーメーションの推進を中期経営計画2022の重要課題の一つに掲げたが、社内に十分な知見が不足していた。

  • AFTER導入による成果

    多分野でデジタル事業開発の経験を有するプロフェッショナルの参画により、デジタルトランスフォーメーションに向けた事業戦略の策定や組織体制構築が実現。現在、複数のデジタル活用プロジェクトが進行中

デジタルトランスフォーメーションの一歩を踏み出すために必要だった経験者の知見

デジタル技術を活用することで新たな価値を生み出し、企業の競争力強化につなげる「デジタルトランスフォーメーション」の取り組みが、近年あらゆる業界で活発化している。今回ご紹介する大日本住友製薬株式会社でも、2018年度からの5年間にわたる中期経営計画2022において、デジタル革新を重要テーマの一つに設定。全社を挙げてのデジタル活用の取り組みを進める上で、i-commonのサービスを活用している。

シニアデジタルオフィサーとして改革を牽引する横田京一氏は、i-commonサービスを導入する直前の2018年上期における課題をこう振り返る。「デジタルを活用した既存ビジネスの変革や新たなヘルスケアビジネスの展開について検討を始めたのですが、社内に経験者が誰もいないため、議論はどうしても抽象的に。セミナーや文献で知識を仕入れても実践にはつなげにくく、思うように前に進まない状況でした」。行き詰まりを感じていた折、社内の人づてにi-commonサービスを知った横田氏はすぐに担当者に連絡。課題のヒアリングを経てi-common側から提案された専門家が、現在参画しているK氏だ。

K氏はこれまでさまざまな業種の事業会社で、デジタル事業開発プロジェクトを率いてきたスペシャリストであり、その経歴から横田氏は、経験に根差した実効的なアドバイスや、自社にない視点を得られそうだと確信したという。「社内の人間だけではどうしても発想が過去の延長線上にとどまりがちです。デジタル革新への一歩を踏み出すにあたり、まったく違う分野での経験や視点を元に、我々にとって未知の発想ができる方の助力を必要としていました」と、外部の専門家の活用を選んだ理由を説明する。2018年9月よりK氏をアドバイザーに迎え、他業界での豊富な事例も踏まえた助言を受けながら、デジタル事業戦略の策定に取り掛かった。

圧倒的なスピード感でデジタルトランスフォーメーションへの体制構築を実現

K氏の参画を境にして大きく変化したことの一つが、物事が進むスピード感だという。「ミーティングでKさんに意見を仰ぐと『それは○年前にやったことがあります』『この部分がポイントになるので押さえておくべき』など、的を射たアドバイスが即座に返ってきて、話がどんどん具体化していく。このスピード感は我々が今までに体験したことのないものです。製薬会社は基本的に、カッチリと決まったルールの中でなるべく効率的に、失敗をしないように、万全を期して計画を進めていきます。それに対し今回の取り組みでは、培ってきた『安心・安全・安定』の基本をしっかりと守りながらも大幅にスピードアップしていく必要があり、製薬業界のカルチャーとはまったく異なる圧倒的なスピード感を持ったKさんの柔軟な発想と推進力は、非常に学ぶところが大きいです」と横田氏は語る。

2019年4月にデジタルヘルス等のフロンティア事業を担う専門部署が発足し、これを機にK氏のサポート内容は、データやデジタル技術の本格活用に向けた全社的な体制づくりへと移行した。現在、全社横断のワーキングチームに加えて、個々のプロジェクトをマネジメントするデジタル革新コミッティーも社内に設置され、正式に承認を受けて動き出しているプロジェクトは約10件を超える。K氏は活動全体のデジタルアドバイザーとして関わるほか、デジタル革新の取り組みを全社に広げていくために、各部署のスタッフを対象にデータ活用やデザイン思考についてのワークショップも実施。受講した社員からは「目から鱗の話ばかり」「ほかの業界はこんなに進んでいるのかと刺激になる」などと反響は大きく、部門を超えてK氏への期待や信頼が高まっている。

K氏の言葉がそれだけの説得力を持つのは、自らがデータサイエンティストとして数多くのビジネスの提案や立ち上げに関わってきたからこそだ。加えて、K氏が過去の成功や失敗も含めて経験をきちんと整理し、体系立てて自身のノウハウにしていることに横田氏は感服する。「常に思考が整理されているので、アドバイスは極めて的確で納得感がとても高い。その一方で、わからないことはわからないと素直に言ってくれるのもKさんの良いところですね。だから、こちらも知ったかぶりはせず、悩みや弱みも正直に見せながら本音で向き合うことができています」と横田氏。K氏の存在は、同社のデジタル革新の力強い推進力となっているだけでなく、横田氏自身の考え方や価値観にも大きな影響をもたらしているという。

知見のシェアは、企業と専門家の双方に大きな意義

K氏をパートナーにデジタル変革を進める今、同社が目指す方向性と、K氏自身のやりたいことが重なっている現状を横田氏は喜ぶ。「高度なデジタル人材を自社で採用する選択肢もあると思いますが、優秀な人ほど自身が実現したいことのレベルも高く、一つの組織に属することでそれを我慢せざるを得ない場面も出てくるでしょう。ならば、そうした優秀な人材は社会全体でシェアした方が良い、というのがKさんと接するなかで私が行きついた考えです。デジタル革新に限らず、ビジネスにおけるあらゆる変革においては、自分たちにないスキルや知見をいかに補完しながらプロジェクトを遂行するかが重要になり、ミッションベースで適材適所の人材を外部から迎え入れることが今後いっそう重要になると思います」

もう1点、デジタル革新に欠かせないものとして、横田氏は「新たな発見へのワクワク感を持つこと」を挙げる。デジタル活用とは、決して眉間にしわを寄せて難しい顔で取り組むものではなく、技術を活用していかに物事をより良く変えていけるかを皆で活発に議論し合い、楽しみながら実現していくことこそが、あるべき姿ではないかと横田氏は語る。そして、デジタル技術を活用して一つでも課題を解決できればモチベーションは上がり、『次はこれもできるのでは』と新たなアイデアや挑戦につながっていく。そんな好循環がすでに社内で生まれ始めているという。

「我々が目指すのは、信頼性の高い製品やサービスを、より早く高効率に創出して患者さんにお届けしていくことです。つまり『安心・安全・安定』と『スピード』は相反するものではなく、その両立を可能にするのが、当社のデジタルトランスフォーメーションにおける重要なポイントだと考えています」と横田氏。今後も引き続きK氏のサポートを得ながら、時代の変化に柔軟に対応する次世代型製薬企業へと進化することを目指し、スピードを緩めることなく改革を進めていく考えだ。

企業名
大日本住友製薬株式会社
設立
1897年5月(合併2005年10月)
従業員
3,078名 連結6,177名(2019年6月現在)
売上
4,593億円(2018年度)
事業内容
医療用医薬品、食品素材・食品添加物、動物用医薬品等の製造および販売

担当顧問より

i-commonのコンサルタントの方からこの案件の相談をいただいた時に、i-commonに登録して本当に良かったと思いました。それは、私が最もやりたいことが、ヘルスケア業界においてデジタルトランスフォーメーション(DX)や新規事業を推進することだったからです。これまでの会社員人生の中で、デジタルヘルス関連の新規事業を複数回立ち上げたことがあるほど大好きなテーマです。実際に、DXの推進は私が専門とする領域のため、私の価値が発揮できると思ったのと同時に、私自身も製薬業界に関して知識を深めることができる、素晴らしい機会であると感じております。また、大日本住友製薬様の社員の皆さまはどの方も暖かくて、真摯に課題に取り組む方ばかりです。そのため、確実によい結果に導くことができると自信を持ってご支援しています。大日本住友製薬様のデジタル化を進めることで、製薬業界全体が良くなっていく気がしており、微力ながらも、今後も支えさせていただけたらと思っています。

登録顧問 K氏(30代) これまで通信教育会社や人材関連会社、新聞社などにおいて、広告・婚活・メンタルヘルス・HR-TECH・データビジネスなどの領域で15以上の新規事業を創出。企画立案から事業化、改善までの一連のプロジェクトを推進する役割を数多く担う。2018年に独立。現在、宇宙・製薬・ヘルスケア・不動産・情報サービスなど幅広い業態で10以上のプロジェクトに携わる、「データ×新規事業開発」のスペシャリスト。